高画素は高画質か?画素数とイメージセンサーサイズ(撮像素子)について。

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画素数と画質の関係

カメラを購入する際に、画質をポイントの一つとして選ぶ方も多いかと思います。
「画質がいいカメラを買うなら、画素数が大きいカメラを選べばいいんでしょ?」と思っている方も多いと思いますが、実はこれ、ちょっと違うんです。正しくカメラの仕組みを理解していないと、逆に画質の悪いカメラを買ってしまう落とし穴が待っています!
今日は、これからカメラの購入を検討されている方むけに、画質について書いていきます。

画質重視で選ぶなら、センサーサイズに注意しよう。

画質のいいカメラを選びたい!と思っている人は、何に注意してカメラを選べばいいのでしょうか?
先に答えを言ってしまいますが、画質でカメラを選ぶのであれば、見るべきポイントは画素数ではなくセンサーサイズです!
え?画素数が大きければ大きいほど画質がきれいなんじゃないの?と思う人も多いと思いますが、実はこれがとんでもない落とし穴。画質の善し悪しは、イメージセンサーサイズと画素数のバランスで決まります。いくら画素数が大きくても、イメージセンサーが小さければ逆に画質は劣化してしまいます。

なぜそんなことが起きてしまうのか、簡単に説明していきましょう。
まず、そもそも画素数とイメージセンサーって何?という方のために、それぞれについて解説していきます。

画素数とは?

PCやスマートフォンのディスプレイでもそうですが、画像が沢山のピクセルの集まりで構成されていることはみなさんご存知ですよね?
画素数とは?
例えば、この写真を大きく拡大すると…

拡大すると、画像がカクカクしており、写真が画素の集まりでできているのが分かる。

拡大すると、画像がカクカクしており、写真が画素の集まりでできているのが分かる。


画像がカクカクして見えますね。これがピクセルです。このピクセルが集まって一つの写真や画像を構成しているわけです。
簡単に言うと画素数というのは、一つの画像に対してどれくらいのピクセルが集まって構成しているか?ということを表している数値のことです。

イメージセンサー(撮像素子)

次にイメージセンサーについてですが、まずはセンサーがどんなものかを実際に見てみましょう。

フルサイズ機の撮像素子。

フルサイズ機の撮像素子。


センサーは絵画で例えると、絵を描くキャンバスにあたります。
レンズを通して見た絵をそのセンサー内に描写することで写真が出来上がるわけです。

では、キャンバスに人物の絵を描いてくださいと言われた場合、大きいキャンバスと小さいキャンバスで描くのは、どっちが精巧に描けると思いますか?当然大きいキャンバスに描いた方が、細かい描写まで詳細に描けますよね。
写真もこれと同じで、センサーが大きければ大きいほど奇麗な画質で写真を撮ることができるのです。
ちなみに一昔前は、このセンサーの部分がフィルムでした。フィルムをやっていた方はその方が分かり易いですよね。

え?カメラによってセンサーという物の大きさが変わるの?という質問が出そうですが、答えはYESです。
よくフルサイズとAPS-Cという言葉を聞きませんか?この二つの大きな違いは、センサーサイズの違いにあるのです。だから当然、同じ画素数であってもセンサーサイズが大きいフルサイズの方が画質がよくなるわけです。
フィルムカメラでも同じことが言えます。35mmのフィルムよりも、ブローニーサイズのフィルムや大判カメラのフィルムの写真の方が描写が奇麗ですよね。

APS-C機のイメージセンサー。フルサイズよりも小さい。

APS-C機のイメージセンサー。フルサイズよりも小さい。

マイクロフォーサーズ機のイメージセンサー。APS-Cよりも更に小さい。

マイクロフォーサーズ機のイメージセンサー。APS-Cよりも更に小さい。

画素数が多すぎると画質が劣化するというのは本当?

さて、センサーサイズが大きい方が画質が良くなることは分かりましたが、画素数が多すぎると画質が劣化するのは本当でしょうか?
実はこれ、半分正しく半分間違いなんです。実際、画素数が多い方が高解像度の写真が撮影でき、拡大したときにも画質が荒れにくい描写が可能になるということも事実です。しかし大事なのはセンサーのサイズと画素数のバランスなのです。

では、例えば1000人乗りの船(=センサー)に1000人の兵隊(画素数)を乗せてやって来た軍隊Aと、1000人乗りの船(=センサー)に2000人の兵隊(画素数)を乗せてやって来た軍隊Bは、どちらが強いと思いますか? 数だけで言えば2000人の軍隊Bの方が有利なように聞こえますが、実際に戦うと1000人の軍隊Aの方が強いんじゃないでしょうか。なぜなら、一人あたりのクオリティが圧倒的にA軍の方が高いからです。軍隊Aが適正の定員数で船に乗ってきたのに対し、軍隊Bは1000人乗りの船に倍の人数を乗せて来ています。これでは船内の空気(=光)も薄い上に悪そうですよね。。笑 食料も1000人分を2000人で分けるわけです。人数はBの方が多いですが、一人当たりのクオリティがAの方が圧倒的に高く、いい働きをしてくれるわけです。
スポーツでも同じように、一人の横綱に大して10人の子どもが取っ組みかかったとしても、横綱にはどうしても勝てません。

これと同じことがカメラの中でも起こっています。船に定員があるように、センサーにも画素数の定員というものがあり、それをオーバーしてしまうと、一つの画素あたりに取り込める光の量が減少し、色の再現度が低くなるなどの悪影響が出てきてしまいます。
デジカメのイメージセンサーは、センサーの全てが受光面というわけではなく、センサーの配線等部品部分が含まれています。受光面は小さくすることができる一方で、配線等の部品部分は小さくするのに限界があり、画素数を増やせば増やすほど、一つあたりの受光面を小さくせざるを得なくなり、取り込める光の量が減少してしまうのです。デジカメでも大事なのは画素数の多さではなく、一画素のクオリティの高さなのです。

それぞれのセンサーサイズに対する適正画素数

では結局どれくらいの画素数のカメラを買うのがいいのでしょうか?
始めにも説明したように、大事なのはバランスです。適正の画素数はセンサーサイズの大きさによって違います。
以下に一般的に良いとされている、センサーサイズと画素数の比率をまとめてみましたので、参考にしてください。
フルサイズ:約2400万画素前後
APS-C:約1200万画素前後
コンデジ(フォーサーズの場合):約500万画素前後

もちろん各メーカーや機種によって違いはありますし、特にコンデジにおいてはカメラによってセンサーサイズにバラつきがあるため、必ずしも上記のものが正しいとは言えませんので、あくまでも参考程度にしてください。

画質を左右するもう一つのポイントはレンズである!

さて、ここまで画素数とセンサーサイズのバランスがもたらす画質の変化について書いてきましたが、画質という意味では、もう一つ大事な要素があります。それはレンズです。
例えばよく言われるのが、単焦点レンズとズームレンズの違いです。レンズというのは、表にむき出しになっている部分だけで構成されているのではなく、レンズの中にも何枚かのレンズを重ねて設計されています。特にズームレンズは望遠撮影や広角撮影にも対応できるようにより多くのレンズ枚数で設計されているため、センサーに光が届くまでに光量が落ちてしまいます。特にレンズの四隅の光量が落ちやすく(周辺減光という)、単焦点レンズに比べて歪みも出やすくなります。また、ゴーストやフレア等も単焦点の方が起きにくいとも言われていますね。もちろんレンズにも1万円〜100万円以上するものなど、クラスによって違いがあるので、同クラスのレンズで比較した場合というのが前提条件になります。

ちなみにF値でも画質の善し悪しが変わり、開放で撮るよりも絞って撮った方が画質がキレイになると言われています。レンズは一般的に開放状態から2〜4段絞った状態がもっとも高いパフォーマンスを発揮すると言われています。また、レンズは端よりもなるべくレンズの真ん中で撮った方が、歪みも少なく減光もしにくいため、高画質で撮影できます。

自分の用途にあったカメラを選ぼう

どこまで高画質のカメラを追求するかは、結局自分の写真の用途によります。
例えば結婚式のスナップ撮影をするのにCanonの超高画素カメラ5Dsのようなカメラは必要ないですよね?画素数が大きすぎるとデータ量も大きくなり、読み込みに時間がかかるためスナップ撮影には向いていません。それにスナップ写真を特大ポスターに引き延ばすことも基本的にはありません。
その写真がA4全面で使われることや、作品を撮って販売するといったことを想定するのであれば、やはりフルサイズの2400万画素以上の機種は欲しいですし、逆にwebで個人的にブログに載せるくらいの使用目的であれば、コンデジの500万画素程度あるカメラでも画質という意味では十分だと思います。
ちなみに、極論を言ってしまうと、そこまで画質を気にするのであればフィルムカメラを買った方が早いです笑 フィルムカメラの方が基本的には高画質に写真が撮れると言われています。

まとめ

1画質の良さを決めるのは、画素数よりもセンサーサイズ
2画素数が一定の数を超えると画質が落ちる
3レンズの良し悪しが画質に影響する
4自分の用途に合ったカメラを買おう。

いかがでしたか?少し難しい内容でしたが、多少なりとも画質についての理解の助けになりましたでしょうか?
これからも定期的にカメラを購入するにあたってのポイントについて書いていきますので、要チェックです!

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コメント

  1. kawaneko より:

    軍隊Aと軍隊Bの例えはわかりやすく、おもしろい話で納得しました。

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