
数あるフィルターの中で僕が一番使っているのがC-PLフィルターです。
特に旅行に行く時などはずっとつけっぱなしです。めちゃくちゃ使えるアイテムなのですが、意外と使ったことがないという人が多いのもこのフィルターです。
今日はこのフィルターの特徴や使い方、注意点などを書いてみるので気になった方は使ってみてください!
Kenko PLフィルター Zeta ワイドバンド C-PL 72mm コントラスト上昇・反射除去用 337219
CPLフィルターの特徴① 反射を抑える
まずCPLフィルターの特徴から説明しましょう。
CPLとは別名「円偏光フィルター」とも呼ばれます。
このフィルターの最大の特徴はレンズに入ってくる余計な光を除去してくれる、つまりは水面やガラスの反射を抑えてくれることにあります。
実際の写真を見てみましょう。
これはとあるお店の扉を撮影したものですが、左の写真は光が反射してお店の名前が全然見えていません。一方でフィルターを使った右の写真は反射が抑えられて、はっきりとお店の名前を見ることができます。
同じように水面が日の光でキラキラしている場合もこのフィルターを使えばこのように反射を抑えることができます!

左がフィルターなし、右がフィルター有り。
全く同じ時間、位置、角度で撮影しているが、光の反射がこれだけ軽減することができる。
池の中にいる魚の写真を撮りたい時などにとてもよく使えます。
しかし僕がこのフィルター重宝しているポイントはここにあらず…もう一つの特徴にあるのです。
CPLフィルターの特徴② 写真の色を深く表現してくれる
CPLフィルターは風景写真などに使えば青空や緑の色を深く表現してくれます。
実はここで起きていることは上で書いた光の反射を抑える効果と同じで、葉っぱなどに当たる光の反射が抑えられるため結果として本来の色が表現できるようになり、色が鮮やかに見えているだけなのです。
僕は旅行に出かけたときには必ずこのフィルターをつけて撮影しています。写真の色が綺麗に表現できるだけで見栄えがよくなりますし、撮っていてテンションが上がります笑

左がフィルターなしで、右がフィルターあり。
右のほうが緑も青も色濃く描写できる。
CPLフィルターの使い方
CPLフィルターは他のフィルターと同様にレンズにねじ式で装着しますが、他と違うのはフィルターが二重構造になっているという点です。
一枚目のフィルターは装着するとレンズに固定されますが、二枚目のフィルターはくるくると回転するようにできています。
この回転するフィルターを回すことで、どの方向の光を除去するかを設定します。文字だけで見るとなんだか難しそうですが、フィルターを装着した状態でくるくる回しながらレンズを覗いてみれば、反射が抑えられたり色が濃くなったりと肉眼で確認しながら使用できるので簡単です。
CPLフィルターの注意点
とっても使えるCPLフィルターですが、いくつか注意点があります。
①PLフィルターと間違えないように
PLフィルターはCPLフィルターと同じ効果を持つフィルターですが、PLフィルターはMF(マニュアルフォーカス)のレンズにしか使えません。
今時のカメラはほとんどがAF対応カメラだと思うのでCPLフィルターを買っておきましょう。ちなみにCPLはMFでも使えます。
②暗くなる
CPLフィルターはみればわかるのですが、フィルターの表面自体が黒くなっており装着するだけで写真の光量が落ちてしまいます。ですので場合によってはシャッタースピードが遅くなり手ぶれの原因になることも。
ただ個人的にはこの光量落ちをデメリットには感じていません。僕がCPLフィルターを使うのは日中がほとんどで、なんならスローシャッターで撮影したいことも多いので、NDフィルター(減光フィルター)としての機能も併せ持ったフィルターだという認識で使っています笑
ただどうしても光量落ちするのが嫌だという方は、光量落ちが少ないものも売っていますので種類を選んで購入しましょう。
③口径のサイズに気をつける
これはどのフィルターを買う時にも同じことですが、フィルターはレンズの口径によってサイズが変わりますので購入する際には装着したいレンズの口径を調べてから購入するようにしましょう。
レンズの口径はレンズ自体に記載されている場合もありますし、レンズキャップの裏にも書かれてることもあります。
④めっちゃ高い
CPLフィルターは数あるフィルターの中でもかなり高いフィルターです。万単位するものもザラにあります。
特に口径が大きくなればなるほど高くなりますので広角レンズ用に買う時は覚悟が必要です笑
もちろん安いメーカーの物もありますが、安かろう悪かろう、効果があまりないものが多いです。後悔しないためにもそれなりのフィルターを購入した方がいいでしょう。KenkoやMarumiの一万円以上するものであれば基本的に失敗しないので安心です。
⑤フィルターの厚みに注意
フィルターは厚いものと薄いものがあります。
フィルターが厚いと広角で撮影した時にけられの原因になりますのでなるべく薄いタイプのものを購入しましょう。
特に僕のようにCPLとNDを重ね付けして使うことがある人は注意が必要です。

四隅の黒い部分がケラレと呼ばれる現象。
⑥CPLフィルターには寿命があります!
CPLフィルターには寿命があるんです。高いくせに!…本当に高いくせに!!
CPLフィルターの寿命はだいたい7年くらいと言われていますが、どれくらい使っているかやきちんと保管しているかにもよってきます。
太陽の紫外線などに晒し続けるとフィルターが焼けてだんだんと黄ばんきたり、フィルターの効果自体が薄れてきてしまいます。
長く使うためにも、僕のようにつけっぱなしにしないで、使わない時はきちんと外して直射日光や高温多湿を避けて保管するようにしましょう。
ずっと使ってなければフィルターは劣化しないの?と思われるかもしれませんが、使っていなくてもだんだんと劣化してくそうです。某カメラ屋の店員さんによると、フィルターの表面のコーティングが酸化していくそうです。(本当かな?)
コーティングが酸化していくから劣化するのかどうかは事実かわかりませんが、使わなくても劣化していくことは事実のようなので、とりあえず買っておくではなく、実際に使う必要性が出た時に購入した方がいいですね。
いかんせん高いので。(何回いうんだよ)
⑦真逆光、真順光では効果が出にくい
CPLフィルターを使うときに大事なのは、光に対してカメラがどの向きにいるかという点です。
いくらCPLフィルターをつけていても真逆光や真順光では効果が発揮されません。もっとも効果が現れるのが光に対して90°の角度だと言われています。
フィルターを使っても光の反射が抑えられないなぁと思った時には、撮影するポジションを変えながら試してみましょう。
本当にオススメなのでCPLフィルター使ってみてください
いろいろとデメリットもあるっちゃあるフィルターですが、使ってみると写真撮影が楽しくなるので個人的にオススメしたいカメラアイテムです!
ちなみに僕が使っているフィルターはKenkoのZX C-PLです。
Kenko PLフィルター ZX サーキュラーPL 82mm 高透過偏光膜採用 撥水・撥油コーティング フローティングフレームシステム 542828
そこそこ値段はしますが、CPLフィルターを買うのであればこれくらいの値段は割と普通かなと思います。
このフィルターはその他と比較して露出が落ちすぎないことや、色の再現度が高く絵が黄味がかったりしない点が優れています。
実際に使っていて不満を抱いたことは何一つなくオススメです。
CPLフィルターは値段が高いので、ケチって安物を買わずに最初からそこそこの性能のものを買ったほうがいいと個人的には思います。
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